2015年2月11日に、はなちゃんをお迎えしました。それから4ヶ月半後の6月27日には、くるみちゃんをお迎えしました。はなちゃんはシェルターさんから、くるみちゃんはシェルターさんとは別に、保護活動をされている個人の方からのお迎えです。シェルターのねこちゃんの紹介がだいぶ一段落したので、そのときの思い出を振り返ってみます。
お題-前々回
- なぜ2人めをほしいと思ったか
- くるみちゃんとの出会い
- 子猫のねこかぜ
お題-前回
- 避妊手術-エリザベス・カラーの1週間
- かかりつけの動物病院
お題-今回
- 先住猫優先-その理想と現実
- まとめ-シェルターのメリット
- (追伸)はなちゃんのこと
先住猫優先―その理想と現実
気持ちは、もちろん先住猫であるはなちゃん優先です。
でも、現実にはそううまくいきません。
「はなちゃん、ごはんですよ。召し上がれ」
(はなちゃん、タワーの上からじっと下僕の様子を観察)
くーちゃん「(ごはんにゃー)もぐもぐ。かりかり」
猫じゃらしで遊ぶときにも、まずくーちゃんがやってきて、遊ぶ音を立てたところで、はなちゃんが窓辺から様子を慎重にうかがってやって来ます。
せめて呼びかけだけは、はなちゃんを先にと思って「はなちゃん、猫じゃらしで遊びますよ」と声をかけますが、こちらからはカーテン越しなので、はなちゃん、果たして気づいているのやら。
それでも、「ごはんの時間みたいにゃ」「猫じゃらしで遊んでいるみたいにゃ」という程度には、はなちゃんが気づいてくれていることは、こちらにも伝わってきます。
はなちゃんが、威嚇ねこちゃんではなく、慎重で、むしろ思いやりのある、遠慮がちなねこちゃんであることは、くーちゃんを交えて3人で暮らすようになって、はじめてわかるようになりました。
そんなはなちゃんも、「ほかほかのわな」(ホットマット)と、ねこタワーのお気に入りの場所、それから窓辺だけは、しっかり自分が優先だとアピールするようです。
シェルターのメリット
僕の経験から、シェルターからお引き受けすること、および、ねこちゃんがコミュニティで過ごす期間があったことには、大きく3つのメリットがあるように感じます。
- とかく体調の不安定な子猫の時期に面倒をみてもらえること
- 避妊手術(女の子の場合)のサポートをしてくれること
- 性格がはっきりしだしてから、里親に名乗りを挙げられること
第1点と第2点については、この前とその前の記事をお読みください。特に(男性)ひとり暮らしだと、日中の仕事/外出中に目が行き届かないことがあります。それは、ねこちゃんにとっても、里親さん自身の精神衛生にも、あまりいいことではない気がします。もっとも、そのような苦難(少し大げさですね)の時期を乗り越えることによって、そのねこちゃんが、かけがえのない存在になっていく、というのはあると思います。
第3点については、ねこちゃんの性格がはっきりして、より一層おもしろく、かわいくなってくるのは、生後1年を過ぎたころからではないかという気がします。まさに、はなちゃんがそうでした。
もちろん、子猫のかわいさは否定しません。でも、やみくもなかわいさとは一味ちがった、そのねこちゃんの人格の愛らしさは、成猫になってからでも、十分に親しむことができると思います。
こんなことがいえるのは、くるみちゃんの子猫時代を一緒に過ごした経験があればこそ、かもしれません。それでも、シェルターに足を運ぶたびに、成猫ちゃんたちの魅力に気づいていく自分がいたりします。
(追記)はなちゃんのこと
くるみちゃんのことは、もちろん大好きです。同様に、気になるのは、やっぱり、はなちゃんのことです。
それは、はなちゃんの臆病さ、慎重さ、気位の高さ…が、「シャーシャー」言っていた、僕自身の10代後半から20代前半に重なるように思えるから、そんなふうに、自分では理由を付けています。
くるみちゃんのほうが、人との接し方も、遊び方も、ずっとのびのびとしていて、屈託がありません。はなちゃんは、おずおずとしていて、ぎこちない。
でも、それがはなちゃんです。はなちゃんは、僕のことがあまり好きでないかもしれません。が、僕は、その片思いの関係を含めて、はなちゃんから「自分以外の大切な何か」「存在をそのまま受け入れること」を教えてもらった気がします。
そして、そのきっかけをくれたのは、間違いなく、くーちゃんです。ちなみに、くーちゃんは、僕と遊んだあと、ほとんど毎回、はなちゃんに「すりすり」をしにいきます。ひょっとしたら、僕に代わって、はなちゃんに匂いを移しに行ってくれているのかもしれません。
全3回のシリーズ記事、お読みいただき、ありがとうございました。この週末から、再び、シェルター関連の記事に戻ります。